撮影でモロッコへ入国予定の方へ
撮影・取材などが目的でモロッコへ入国される場合、いくつか注意点があります。
1.撮影機材について
一般の旅行者でも持っている一眼レフ程度のカメラは特に問題はありません。
しかしながら、それ以上の本格的な撮影機材に関しては、許可証を持参していないと入国時に没収されるという事態が多数発生しています。
テロ対策、セキュリティ上の理由ということですので、その場で抗議をしても取り返すのはほぼ不可能です。この件に関しては、在モロッコ日本国大使館に確認済みですが、大使館に連絡をして機材を取り戻せるように援助を求めても、モロッコ当局の力が大変強く、取り戻すのは不可能ということです。
撮影機材を持ち込みたい場合には、事前に在日モロッコ王国大使館に申請し、許可を取る必要があります。詳しくは、大使館ホームページの「取材の申請について」というところに必要書類の記載がありますのでそちらをご覧ください。
・在日モロッコ王国大使館のURL www.morocco-emba.jp
申請してから許可がおりるまで、1ヶ月ほどかかりますので、余裕をもって申請してください。
なお、ドローンについては全面的に持ち込み禁止です。入国時に没収されますのでご注意ください。もし隠して持ち込みできたとしても、モロッコ関係機関の許可なく飛行させていると逮捕されることがありますのでご注意ください。
モロッコ国内にも、撮影コーディネーション、機材レンタルを行なっている会社がありますので、そちらの手配をご希望の場合は別途ご相談ください。
2.撮影場所について
モロッコはイスラム教の国であること、テロ対策へのセキュリティが非常に厳しいことなどをふまえ、以下の点にご注意ください。
「少しくらいなら大丈夫だろう」「ここが撮影NGだとは知らなかった」はモロッコ当局には通用しません。
少々厳しいようにも思えますが、近年、主にマラケシュで、入ってはいけない場所に入って撮影していたり、撮影許可を取っていなかったなどの理由で、モロッコ当局に逮捕されるという事例が実際におきています。
在モロッコ日本国大使館からも、撮影に関してはくれぐれも気をつけるようにと指導を受けております。
外国人だけで行動していると、ここはOKかNGかの判断がつきにくい場合も多いので、不要なトラブルを防止するため、現地モロッコ人と同行することをおすすめします。
(1) 軍事施設、政府の主要機関、王宮の周囲、各国大使館周辺では撮影を行わない。
(2) モスクは一部を除き、非イスラム教徒は中には入れません。外側からの撮影は特に問題ありません。
非イスラム教徒でも入れるイスラム教の建物は以下のみ
①ラバト Mausoleum of Mohammad V
ムハンマド5世の霊廟
②カサブランカ Hassan II Mosque
ハッサン2世モスク
中に入るにはガイドが必要です
③メクネス Tombeau de Moulay Ismail
ムーレイ・イスマイル廟
(3) 人物が被写体になる場合は必ず撮影許可を取ること。特に女性や子供は注意。
(4) ホテルやリヤドの敷地内、レストラン内での撮影はその場所の責任者に必ず撮影許可を取ること。特にモロッコの場合はフォトジェニックなリヤドが多く、リヤドの中で撮影をしたいと希望される方が多いのですが、基本的にプライバシー上の理由とセキュリティ上の理由で、宿泊客以外は中に入ることができません。ホテルは割合オープンな空間なのに対し、リヤドは人の家のようなものだと思ってください。ご自身が宿泊されているリヤドであれば、責任者に伝えれば簡単に撮影には応じてもらえますが、撮影だけで使いたい場合は事前に交渉しておく段取りが必要になります。当社のほうで、事前に撮影交渉をいたしますので、ご希望のリヤドがありましたらお知らせください。