モロッコ医療事情

モロッコの医療事情は、大都市と地方都市、南部モロッコでは大きく異なります。
首都のラバトには、先進国と同レベルとまではいきませんが、CTやMRlその他先進医療機器が揃った安心できる大きな病院がありますし、カサブランカ、マラケシュ、フェズ、タンジェにも安心して受診できる病院、クリニックがあります。救急外来は24時間対応のところもいくつかあります。
一方、地方の小さな街や南部モロッコ(主にサハラ砂漠地方)の医療事情は、まだまだ厳しいのが現状です。
病院には大きく分けて、公立と私立がありますが、医療レベルに大きな差がありますので、必ず私立病院を選びましょう。

救急車は24時間対応ですが有料で、先進国のように速やかな出動は望めません。
言語は、公用語がフランス語とアラビア語ですので、英語が通じる医療機関や医師は限られます。大きな病院にはたいてい英語が堪能な医師がおりますが、夜間救急の場合はその時の当直医師によりますので、必ずしも英語が通じるわけではありません。

一般的に旅行者がかかりやすい病気は、風邪や軽い発熱、感染性胃腸炎、熱中症です。この程度でしたら、ホテルのコンシェルジュに尋ね、医師の往診をうけることが可能です。
往診では難しいと思われる病気や怪我の場合は病院への受診が必要になりますが、その場合は私どもで適切な病院を選び、アテンドをいたします。受診受付、診察、治療が終了するまで側についてサポートいたします。
基本英語での対応となりますが、日本語の通訳をお客様のほうで希望される場合は、可能な限り急遽手配いたしますのでお申し付けください。

 

★持病がある、または服用中の内服薬がある方へ

持病がある方、また普段服用している内服薬がある方は、病名、薬剤名、血液型、血液データなどが英語またはフランス語で書いてあるものを携帯しておくと安心です。
また旅行中に内服薬が足りなくなり、同じようなものを現地で処方してもらうことは、薬の成分や効果に違いがあり、思わぬ体調悪化に繋がりかねませんのでおすすめできません。旅行日数分+数日分余分に持参しましょう。

★遠隔地での急病や怪我

非常に稀なケースですが、南部モロッコやサハラ砂漠地方で万が一、命に関わるような病気や怪我をされた場合、重症患者に対応できる病院はありません。
車で大都市まで向かう時間の猶予はないと判断された場合はヘリコプターでの緊急搬送になります。この場合は現地の医師とモロッコ当局の判断でヘリコプターの手配となります。必要な場合は大使館への応援要請をすることになります。
輸送費用は高額になりますが、命にはかえられません。海外旅行傷害保険には、緊急搬送の必要ありという医師や関係機関の診断書があれば、費用を全額カバーしてくれるものもありますので、各保険会社の内容をよくご確認ください。

★交通事故

当社の車は、ドライバー含め同乗者全員をカバーできる保険に加入しておりますが、モロッコは交通事故が非常に多い国であるという事情もあり、保証金額が十分ではないのが現状です。
また、その他お客様ご自身の病気や怪我に関してはカバーすることはできませんので、ご自身で海外旅行傷害保険に加入しておくことをおすすめします。

★特定の食品にアレルギーがある方

特定の食品で強いアレルギーがある方は、ご自身でも日頃から注意されていたり、レストランでもオーダーの際に確認されていると思います。モロッコでは、高級なレストランでは細かく指定をすれば、その食品を取り除いてくれるような対応はしてくれますが、街の食堂、カフェレベルではなかなか対応が難しいのが現状です。
食品そのものは避けられても、ソースなどに使われていたり、ミックスされたスパイスに混ざりこんでいたりまでは完璧に取り除いて調理できるかどうかは望めません。特にモロッコはナッツ類が料理やソースに使われていることが多いので、特定のナッツにアレルギーがある方はご注意ください。
アナフィラキシーショックを起こし、救急搬送が必要な場合、先進国のように早い救急車の到着は難しいことを十分ご理解いただき、日頃から緊急用に用意されているエピペンなどがあればご持参ください。

★看護師の同行をご希望の方

持病がある、お身体が不自由で介助が必要などで看護師の同行を希望されるお客様は、追加料金1,000MAD/1日で看護師の同行が可能です。(日本語対応)
可能な限りスケジュールを調整いたしますので、お早めにお問い合わせください。