モロッコ交通事情

モロッコ国内を移動する手段は、車のチャーターの他に飛行機、鉄道、バス、グランタクシー、レンタカーという方法があります。

 

①飛行機
国内線はモロッコの国営航空会社のRoyal Air Maroc(ロイヤル・エア・モロッコ)のホームページで確認を。
→ www.royalairmaroc.com
主要都市はほぼ網羅しており、値段も安いですが、遅延が多く時間通りにはいかないことが多いのが難点。

②鉄道
鉄道は比較的快適で本数も多いですが、モロッコ全土を結んでいるわけではなく、北部の主要都市間のみです。なお、夜行列車はスリが多いようですので、女性だけの旅や、旅慣れていない方にはあまりおすすめはできません。料金、路線などはモロッコの鉄道ONCFのホームページで確認を。
→ www.oncf.ma

③バス
バスは国営のCTMと、ONCF鉄道会社と同経営のSupratours、民営のローカルバスがありますが、快適さを考えるとローカルバスは避けたほうが無難。
バスは鉄道がないところもモロッコ全土を網羅しています。
料金、路線などはそれぞれホームページで確認を。
人気路線のバスは、満席で当日だと乗れないことも多いようですので、事前にチケットを手配することをおすすします。
当社では、鉄道やバスのチケットの手配代行は行っておりませんのでご了承ください。
→ www.supratours.ma
www.ctm.ma

④タクシー
モロッコにはプチタクシーとグランタクシーの2種類があります。プチタクシーは市内だけを走る小型タクシーで、グランタクシーは市内外を走る大型タクシー。

プチタクシーにはメーターがありますが、アラビア語を話さない旅行者に対してはメーターをあげてくれないドライバーも多く、料金は交渉になることが多いです。強気でメーターをあげるように言うか、事前にホテルなどで目的地までの相場を聞いておくと良いでしょう。なお、ホテルなどの前に待機しているタクシーはメーターをあげずに料金は交渉制なのがモロッコでは暗黙の了解です。

マラケシュやカサブランカなどの大都市は非常に混雑しており、特に夜はタクシーを拾うのも時間がかかります。距離が短いと乗せてもらえなかったり、行く方向が違うからと断られることも多いので根気よく探しましょう。また、なぜか途中で知らない人が乗り込んできて乗り合いになることも、モロッコではごく普通のことです。

グランタクシーは乗り合いになることが多く、同じ目的地に行く人が集まれば出発します。料金を交渉してチャーターすることもできますが、運転は荒く車も古いものが多いので、快適とは言い難いです。速いので、中距離くらいの移動には便利。なお英語が通じるドライバーはほとんどいませんのでご注意ください。

⑤レンタカー
レンタカーで自由に旅したいと考える方も多いと思いますが、これはあまりおすすめできません。モロッコは非常に交通事故が多い国で、車の台数あたりの交通事故発生率は日本の20倍以上といわれています。
モロッコ人は運転が非常に荒く、スピードの出し過ぎ、強引な割り込み、無理な追い越し、人の無理な横断や飛び出しが多く、こちらがいくら気をつけていても、事故に巻き込まれる危険性が高いからです。日本で運転に自信がある方でも、モロッコでの運転は想像以上に難しいと思われます。もし事故に巻き込まれた場合、たとえこちらに非がなくても、アラビア語もフランス語も話せない旅行者は完全に不利です。
警察が必ずしも助けてくれるわけではありません。ここはモロッコです。残念ながら、警察も簡単に買収されるということを覚えておきましょう。被害者だったはずが、なぜか加害者にされてしまい、高い賠償金や修理代を払わされるという事態も、モロッコでは想定の範囲内です。ドライブレコーダーは普及していませんので、一度そうされてしまうと、もう泣き寝入りになる旅行者が多いのです。大使館に協力を求めたとしても、自分に非がないということを証明できるものがなければ、どうすることもできません。

もし事故にあい、病院への受診が必要になった場合、南部モロッコやサハラ砂漠方面には重症患者に対応できる良い病院はありません。モロッコの運転に慣れた熟練ドライバーに運転は任せるほうが無難でしょう。
レンタカー料金やガソリン代もヨーロッパ並みで決して安くはないため、そのリスクを天秤にかけてもご自身でレンタカーを運転するメリットはあまりないように思います。それでもレンタカーで旅をしたいという場合は、すべては自己責任だということを十分に理解しておいてください。
当社では、レンタカーの手配の代行は行なっておりませんのでご了承ください。